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【自分の時間を積極的につくるコツ】(1) [時間管理の基礎]

●1日の時間活用ノートを作ってみる

「時間がなくて」を口癖にしている人がいますが、そういう人は自分のスケジュールを見直す必要があります。

「10時 会議」「13時 来客」と、時間と用件だけを手帳に書いていませんか?

これでは1日の空白時間やムダ時間をつかむことができません。

A5版かB5版のノートを用意し、タテは起床から就寝まで1時間単位に区切り、ヨコは見開きに月曜日から日曜まで区切ります。

こうして用件を書きこむと、空き時間がいかに多いかが一目瞭然です。

そこに「来客」「ミーティング」と細かく埋めていけば、時間はいくらでも増やすことができます。



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誰でもできる目標を達成するコツ [目標達成]

目標の水準を3段がまえで設定しましょう。

組織における仕事は目標によって規定され、始められ、たえず目標と密接に絡み合いながら進められます。

その意味では仕事というものを、大きな意味で目標のマネジメント、つまり目標管理と考えても間違いではありません。


【目標管理規定・第1ステップ】

第1のステップは、「目標設定」ないし「目標形成」。

組織の目的を踏まえ、ビジョンや構想を描きながら、現実の環境条件を把握し、織り込みながら具体的な目標を設定し、形成する段階です。

この場合、将来に大きな事を描きながら、一方でこれまでの仕事の推移、実績、レベルを率直に評価し、両者のバランスをとって目標を設定、形成する必要があります。


【目標設定のコツ】

すぐれた目標を上手に設定、形成するコツは以下のとおり。

(1)仕事を取り巻く環境、仕事の内容、実績、自分の能力、そのほかの現実条件を見極める。

(2)目標テーマについては、考え方や論理をしっかり組み立てると同時に、できる限りイメージをはっきりさせる。

(3)数字、数量で目標値を明示する。

(4)目標の達成期限をいつまでというふうに、やはり具体的に定める。

(5)目標の水準を、(a)理想目標、(b)努力目標、(c)必達目標の3段がまえで設定する。

こうすると、状況の変化にフレキシブルに対応しやすくなります。


【目標管理過程・第2ステップ】

次は「目標認識」および「目標の動機づけ」。

目標のもつ意味を表面的に理解するだけではなく、必要な分析を加え、深く認識することです。

一方で、理解⇒納得⇒自覚⇒決意⇒覚悟のサイクルを回して、目標達成行動に強くスムーズにジョイントできるところまで動機づけをはかるようにします。


【目標管理過程・第3ステップ】

第3のステップは、「目標達成」です。

この段階では、目標達成を可能にし、容易にし、具体的な成果をもたらすようなあらゆる方法、発想、アイデアを考えだし、実行することにウエートが移ります。


このように「仕事のプロ」は、第1から第3までのステップをきちんと踏まえて、目標を確実に達成していくのです。




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交渉のポイント、交渉をうまくするコツ、交渉で有利になる秘訣(3) [交渉術]

★オープニング・フェーズ

取引契約は、ビジネス上の約束に過ぎない。

例え、ビジネスであっても、約束が必ず守られるという保証はない。

そこで、契約を締結する前提として重要なのが「信用」である。

オープニング・フェーズでは、この「信用」が大きなテーマとなる。

ここで、覚えておきたいことは、交渉はあくまでも、人と人との間で行われるということである。

契約は企業間で締結されるが、交渉そのものは、個々人が自分の責任と権限において行う。

したがって、ここでは、交渉テーブルに着いた相手との、個人的信頼関係が非常に重要であることを忘れてはいけない。

個人的信頼関係を築き、相手に安心感を与えることが第一の目的である。




★テスト・フェーズ

このテスト・フェーズでは、これまでの準備段階で収集した、相手の情報に対する自分の認識と理解が、正しいものなのかを確認することが目的である。

どんなに完璧な情報収集を行ったとしても、状況は常に変化するものである。

特に相手のニーズ、現状、要望などについて、間違った理解や解釈をベースに交渉を進めると、思うようにいかないだけでなく、取引自体が壊れてしまうこともある。

また、こちらから提示しようとする条件や提案内容についても、このテスト・フェーズで、相手の反応や許容範囲を、事前に確認することができる。

このフェーズにおける質疑応答の運び方次第では、条件提示を始める前に、適切な契約条件をお互いに推測することができる。

従って、このテスト・フェーズでの最重要課題は、質問の仕方である。

1) オープン質問で情報収集(5W1H)

2) クローズド質問で仮説検証(Yes、No。選択肢など)





★ムーブ・フェーズ

ムーブ・フェーズでは、具体的な条件を擦り合わせることが目的である。

オープング・フェーズで信頼関係を確立し、テスト・フェーズで全ての情報・認識を漏れなく確認したならば、ムーブ・フェーズにおいて要求すべきものと譲歩すべきものが明確に見えているはずである。

ここでは、全ての「取引変数」について、どこまで確保し、どこまで譲るかが問題になる。

こちらの条件を提示し、相手に譲歩させるために、5つの基本テクニックを活用する。

その場合、こちらの譲歩を必要としない「第一次説得テクニック(感情、論理、威嚇)」を優先し、なるべく相手に動いてもらうように誘導する。

しかし、全ての「取引変数」について合意に至るためには、最終的にこちらからの譲歩が必要な「第二次説得テクニック(駆引き、妥協)」なども使うことになる。

譲歩するにあたっては、いくつかのルールがある。

有利な交渉をするためには、次のルールを心得ておきたい。



1) 最初の動きは相手から

お互いの希望がどうしても一致せず、どちらか、もしくは、両者が譲歩しないと先へ進めないことが明らかになった場合、なるべく自分が先に動かず、相手に動いてもらうことが大事である。

例えば、金額について先に譲ると、金額その他の「取引変数」についても、先に譲るだろうと期待され、プレッシャーがかかる。

緊迫した状態に負けず、じっくり、相手の動きを待つようにした。



2) 一歩譲った相手は、また譲る

前項のルールに見られるように、先に譲る者は、その交渉をどうしても決めたい、または緊迫した状態を早く逃れたいなど、相手に対して、気持ちで負けている場合が多い。

そこで、さらに譲歩を迫られると、簡単にまた、譲ってしまうのである。

こう考えると、早く決めたいがために、簡単に譲るのは、後々、不利になる。交渉では、散々粘り、止むを得ない場合にのみ、「しかたなく譲歩する」という姿勢が望ましい。




3)簡単には譲歩しない

やむを得ず譲歩する場合のルールとしては、簡単に譲歩しないこと。

要するに、1つの条件を譲るにあたっては、相手にも、できるだけ苦労や手間をかくさせることである。

前述のとおり、一度、譲歩した人はまた譲歩すると思われる。

その結果、繰り返し譲歩を求められることとなる。

これを食い止めるためには、1つの譲歩を勝ち取るために、相当苦労するということを、相手に身を持って感じさせることである。




4)ただでは与えず、交換せよ

さらに、譲らざるを得ない場合は、決して一方的に譲ってはいけない。

相手からも、何らかの譲歩を交換条件として求めることがポイントとなる。

そうしなければ、そもそも譲歩する意味が無い。

それは必ずしも同じ「取引変数」で歩み寄る必要はない。

例えば、相手の要求どおりに割引するのであれば、支払い条件をこちらの希望どおりにしてもらうなど、別の「取引変数」で埋め合わせしてもらうことも十分に考えられる。




5)譲歩は徐々に減らす

譲歩する場合、どのようにして歩み寄れば良いのだろうか?

ここでの基本原則は「譲歩量は徐々に減らす」である。

合意点をだいたい定め、そこに近づくにつれ譲歩量を徐々に減らしていくことが、相手の満足度を考えても、最も効果的と言える。


● A社の値引き
10万円⇒9万円⇒8万円⇒7万円⇒6万円⇒???

●B社の値引き
10万円⇒9万円⇒8万5000円⇒8万2500円⇒8万1200円⇒???




★合意フェーズ

交渉の最後のフェーズは、合意フェーズである。

これまでの3つのフェーズを完璧に実施してきたのであれば、ここで残された作業は、契約だけである。

ここでは、単純に、「それでは、この条件でよろしいですね」と切り出せばよいのである。

しかし、世の中には、なかなか自分で意思決定できない人が必ずいる。

それは決断しないほうが、リスクが少ないからである。

そのような場合は、「大丈夫です。やりましょう。お互いに頑張りましょう」と励ますなど、相手の意思決定をサポートしなければならない。


また、合意フェーズでは、お互いに誤解がないように、取引条件を言葉で確認しあい、これで決定したという意思を、はっきりと伝え合うことが重要である。

せっかく、時間と労力をかけて、ここまで交渉してきたのであるからこそ、曖昧な形で終わってはいけない。

また、契約書を作成しない場合でも、合意後、なるべく早く、議事録などにて、決定内容を関係者に配布しておくことも非常に重要である。







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交渉のポイント、交渉をうまくするコツ、交渉で有利になる秘訣(2) [交渉術]

成功する交渉術(2)交渉におけるテクニック

第一次説得テクニックである「感情」、「論理」、「威嚇」は、自分からの譲歩を必要としない。

従って、より強力なテクニックである。

しかし、ビジネス上の交渉は、一般的な人間関係とは違って、具体的な契約条件を明確にし、お互いが、それを間違いなく受入れなければ始まらない。

曖昧な部分を部分を残すことが難しい分、第一次説得テクニックだけでは、決して完結しない場合が多い。

そこで、「駆引き」や「妥協」など、ある程度の譲歩を必要とする第二次説得テクニックが必要不可欠になる。

それぞれのテクニックの位置付けとしては、交渉の前半において、第一次説得テクニックで、全体の方向性と力関係を決め、後半の具体的な条件決定で、第二次説得テクニックを使用するのが適切である。

ここで重要なことは、どんなに簡単な交渉でも、第一次テクニックが前半でうまく使われているか否かで、後半のパフォーマンスが、大幅に影響されるということである。

具体的交渉条件の大詰め段階では、ストレスが多いものである。

このステップを楽に通過するためにも、交渉の前半において、「感情」と「論理」テクニックをフルに活用しなければならない。



★5つの基本説得テクニックの特徴と留意点


●感情テクニック⇒他のテクニックに勝ることが多い⇒関係が長期にわたるほど効果を発揮する

●論理テクニック⇒相手にとって否定不可能な事実でなければならない⇒より説得力がある論理主張が勝つ

●威嚇テクニック⇒婉曲的なアプローチが重要である⇒実行可能なこと以外は使わないこと

●駆引きテクニック⇒自分にとってコストが低いものから譲り、自分にとって価値が高いものを提供してもらうこと⇒1つの条件を通すために、他の条件を調節すること

●妥協テクニック⇒なるべく自分からはマーカーを置かない⇒譲歩するなら、仮説として提案




★4.戦略プランニング

ビジネス交渉に入る前には、必ず、どのような条件で取引したいかを、あらかじめ決めておくものである。

取引金額だけについて言えば、買い手は「予算」があり、売り手は「目標売上」がある。

この「予算」および「目標売上」に、1つの値を設定するのはごく一般的である。

しかし、その交渉に戦略的アプローチをとるならば、「予算」や「売上目標」に幅を持たせるべきである。

つまり、1つの目標値だけではなく、複数の目標値を設定するのである。



ここでは、ビジネス取引の物理的価値を決める要素を「取引変数」という。

戦略的交渉の準備にあたって、この取引変数の目標設定を多く準備できるほど有利になることを覚えておいて欲しい。

買い手が、購入する商品に対して「これで良い」と決める時、金額だけで決めているわけではない。

売買契約は、金額だけでなく、さまざまな要素(取引変数)をセットにしたパッケージのようなものである。

商品そのものの特徴や品質はもちろん、付属品、付加サービス、アフターケア、その他、支払い条件など、あらゆる要素が、金額とセットになって、はじめて、買い手が納得できるものである。




★4.戦略プランニング(2)



交渉においては、全ての「取引変数」について、十分に交渉しなかったということが、時に、大きな失敗の原因となる。

交渉に臨む前には、必ず、損益に影響するすべての「取引変数」を洗い出し、それぞれの変数に対する「標準目標値」と「最低」および「最高(希望)」の取引範囲を決めておくことが成功のカギとなる。


●臨時計画と代替プラン

幅のある目標を設定したにもかかわらず、万が一、相手の希望がその範囲を超えた場合の対処方法も予めプランニングしておくとよい。



●臨時計画

目標の幅を持たせていても、まったく予想していなかった要求を提示されることもある。

このような場合のために「臨時計画」をいくつか準備しておくことが重要になる。

例えば報酬が少なすぎるが何らかの理由で契約した場合は、他の仕事と並行して業務遂行を考える。

そこで、単純作業をしてもらうアシスタントを採用することなどが「臨時計画」である。



●代替プラン

それでも、条件が合わない場合は、どうすればよいのだろうか。

条件が合わないといっても、ビジネスの場では、やむを得ず受け入れるということが多いだろう。

受注側であれば、他の仕事がない状況の場合は、どんなに条件の悪い仕事でも、ついつい引き受けてしまう。

このような事態を避けるためには「代替プラン」を立てておくことが重要になる。

この代替プランとは、現在の交渉で契約できなかった場合の、代わりのプランである。

営業などの受注側であれば、他の見込客を、常に開拓しておくことであり、購買などの発注側であっても、常に代替商品やサービスを調べておくことである。

「代替プラン」が最低1つでもなければ、交渉において、非常に弱い立場になってしまう。

つまり、その時点で契約がとれなくても、困らない状況を、常に作っておくことがポイントとなる。

選択の余地のない場合には、交渉力を発揮できない。

「YES」ばかりでなく、「YES」か「NO」かを選べる立場に自分をおくことが、よい交渉の原則である。








第3章 プロセス編「交渉ルートのマッピング」


★1.状況のコントロール

ビジネス交渉において、有利な結果を獲得するためには、スキルと戦略プランニングに加えて、交渉現場でのパフォーマンスが重要となる。

プレゼンテーションと同様、どんなに頭で理解し、綿密に準備しても、肝心な交渉の場でパニックを起こしてしまったなら成功することはできない。

そこで、事前に交渉当日の状況を把握して、コントロールできるかが、重要課題となる。



2.交渉過程の4つのフェーズ

交渉は何気なく始まって、何気なく終わるものではない。

また、自分の交渉目的は明確であるが、いきなり最初から、相手に対して「この条件なら、取引しますよ」と切り出したところで、合意できるものではない。

確認すべき事実、調整すべき条件などを、すべてクリアした上で、はじめて合意に至るものである。

ビジネス交渉の過程には、開始から終了までに、4つのフェーズがある。

これら4つのフェーズには、それぞれ異なる目的がある。

最初のオープニング・フェーズの目的は、すべてのフェーズの基となる良好な関係を作ることである。

次のテスト・フェーズでは、お互いが持つ情報や認識を確認する。

3つ目のムーブ・フェーズでは、具体的な取引条件の擦り合わせを行い、ここで、様々な説得テクニックが活用される。

最後の合意フェーズでは、最終的取引条件を明確にし、両者が合意を意思表示し、同時に、合意の内容を成約化する手続が行われる。

この4つのフェーズにおける目的を達成して、はじめて、契約が成立する。

結果として、信用がおけない取引、前提条件に誤解がある取引、交渉結果に不満が残る取引などを防ぐために、この4つの健全な交渉プロセスを踏むことが重要である。



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交渉のポイント、交渉をうまくするコツ、交渉で有利になる秘訣 [交渉術]

成功する交渉術(1)★1.なぜ交渉するのか?

私たちは、日頃の生活や仕事の中で、あらゆる利害関係者と交渉している。

そのとき、お互いの意向や意思が一致すれば、特に問題なく手続や取引を進めることができるが、求める結果や優先順位が食い違うこともよくある。

その場合、どちらかが相手を力ずくで強制するか、または、関係を打ち切るなどのことが考えられない限り、交渉に臨むしかない。

したがって、交渉とは、2人以上の当事者が、お互いに異なる立場から、合意できるポイントまで動くプロセスである。



(2)★交渉は「NO」と言われてから始まる。


2.創造的交渉:「Warm & Tough」なアプローチ

ビジネスとして交渉する場合、どうしても、相手を敵視してしまいがちである。

また、顧客の立場で交渉する場合も、そうなりがちである。

しかし、どんなに対立しても、合意に向けて交渉している以上は、同じ目標に向かう味方であることを忘れてはいけない。

相手の人格が問題なのではなく、対立しているのは取引条件に過ぎない。

ここで覚えておいていただきたいキーワードは「ウォーム・アンド・タフ」。

人には「あたたかく」、ビジネスには「タフ」な姿勢を持つことである。


人間的にあたたかいということは、決して、相手に「譲る」ということではない。

ウォームとは、相手の話を聞き、相手の立場を理解し、相手に対する好意を表現することである。

また、相手の心配や緊張感を解消し、時には、雑談や世間話で盛り上がり、気持ちを和ませることでもある。

しかし、そのことと、利益や価値の譲渡とは、まったく別の問題であるのだ。




★3.価値を創造しよう

まず、交渉する前に確認しておきたいことは、その取引交渉の目的である。

ビジネス交渉の目的は、直接または間接的に「自社のために価値を獲得すること」である。言いかえれば、利益の追求である。

新規契約を成立させる、顧客の不満を解消する、販売数量や販売価格を上げる、仕入れ価格を下げるなど、個々の交渉には、それぞれ具体的な目的があるが、すべては、事業利益を高めるための活動といえる。

したがって、交渉相手である取引先に、価格などの条件を譲ってしまうことは、自社に対する価値(利益)を譲ることになる。

創造的な交渉では、価値は奪い合うものではなく、創造するものである。

しかし、予算や営業マージンなど、物理的に限られたパイを取り合う交渉では、どのように新たな価値を創造すればよいのだろうか。

この場合、以下の2つの考え方が必要となる。

(1) 所有する人によって、一切れのパイの価値は異なる

(2) 目に見えるパイだけが価値ではない

また、同じ価値といっても、直接利益につながる「知性価値」と、将来的利益に貢献する「感性価値」の2種類の価値がある。


●知性価値の例

現金、商品、サービス、サポート、資材、人材、保証、保険、契約、権利・ライセンス、時間、値引き、知的財産、その他金額換算できる付加価値など

●感性価値の例

信用、名誉、実績、経験、知識、ノウハウ、ブランド、認知度、評判、好意、誠意、真心、やる気、努力、人脈、地位、可能性など




★4.関係重視 VS 利益重視

取引先の対する総合的姿勢が決まっても、ひとつひとつの取引交渉においては、そこで求める関係と、結果のバランスに応じて、適切な交渉スタイルがある。

相手のとの関係より、目先の利益が重要である場合、また、目先の利益より、相手との関係が重要である場合、さらにいずれも重要である場合などでスタイルは違ってくる。

同じ取引先との交渉でも、そのシチュエーションによって変化するものである。

従って、その取引先に対する基本姿勢という大枠の中でも、その時の事情に合った交渉スタイルを選び、対応しなければならない。

通常、交渉においていは、WIN/WINがよく提唱されているがシチュエーションによってはWIN/WINの目標が必ずしも現実的でない場合がある。

どうしても、取引先の要求に対応できない場合や、その契約条件では無条件で労力や時間を費やすわけにいかない場合などの状況が考えられる。

また、経験の浅い交渉者の場合、WIN/WINのつもりでも、実は自社の利益を削ってしまっていることに気づかないこともある。(実はLOSE/WIN になっている。)

従って、具体的な条件を出し合う取引交渉の場合では、必ずしもWIN/WINのみが目標ではないことを知っておこう。






第2章 技術編「交渉の基本テクニックと戦術」


★1.交渉の出発点と合意点はどこか

交渉とは2人(社)以上の当事者が、お互いに異なる立場から合意できるポイントまで動くプロセスである。

従って、A社とB社のビジネス交渉においては、それぞれが、一方的な要望を呈示する出発点(現在地)から、両者が納得できる合意点(目的地)まで移動することが目標となる。

しかし、異なるA社とB社の立場から移動する場合、合意点となり得るポイントは複数存在するのである。

この場合、相手との合意点をはっきりと決めて、そこで折り合うための計画を持った者が有利であることは言うまでもない。

方向性だけを漠然ととらえ、位置、距離、スピードなどに関する計画がまったくないまま出発する者は相手の思いのままに動いてしまう恐れが大きいのである。



★2.プランニングのためのツール・ボックス

1つの交渉要素(例えば、取引金額)しかなければ、交渉の準備は、これに関する目標値を決めておくだけで済む。

その場合は「戦略」が、特に必要とならない。

しかし、実際のビジネス交渉となると、結果として、計るべき要素が多岐に渡る場合が多い。

従って、全ての要素を希望どおりに操作し、管理するため、戦略的アプローチが必要となる。

取引結果に、多数の要素が複雑に絡み合っているということを忘れると、失敗することがある。


(例)

1年間無料修理というサービスが付いていた。故障したので、修理を依頼したところ、実は回収してくれないだけでなく、送料も自己負担だった。

取引には、金額以外の要素(変数)が、多数存在し、それぞれについての個別計画(目標値)が必要となるのである。

交渉に挑む前に、いかに多くの取引変数に対して準備できるかが、結果の良し悪しに影響する。



交渉に挑む前に、プランニングしておきたい内容は、次の3つである。

1) どのような要素(変数)が存在するのか?

2) それぞれの要素(変数)において、どのような結果を目指すのか?

3) どのテクニックを使って、その結果を導くのか?


以上の課題について、あらかじめ、考えをまとめておくことが戦略的プランニングであり、これを実施するためのツールを知ることが大切である。

交渉に必要な技術手法を理解し、今後の交渉準備で活用する自分なりのツールボックスを整備していただきたい。





★3.五つの基本説得テクニック

ビジネス交渉の場合、それぞれの当事者が、相手に対する要望を持っている。

つまり、相手から与えられてもらいたいものがあるということだ。

ビジネス取引である限り、欲しいものを強引に奪いとることはできない。

相手の自由意思で、与えてもらわなければならない。

その自由意思が前提となる交渉においては、人を動かす「説得法」が最も基本的なスキルとなる。

ここでは、これらの人間的スキルを交渉テクニックとして認知し、それぞれの特性と上手な使い方を学んでもらいたい。

基本説得テクニックには次の5つがある。

感情 感情、敬意など、好意的な言葉や行動で相手の心に強く訴えるテクニック

論理 情報やデータなど事実的根拠を用いて相手を納得させるテクニック

威嚇 相手に危機感を与える行為であり、相手を、有無を言わせずに従わせるテクニック

駆引き こちらの譲歩を引き換え条件として、相手にも譲歩を要求するテクニック

妥協 それぞれが求める結果の中間点を取り、成果を分け合うテクニック


これら5つの基本説得テクニックは、二つの種類に分けられる。

自分から何も譲らずに、相手だけに譲渡を求めるテクニックは、第一次説得テクニックと呼ぶ。この中には、感情、論理、威嚇が含まれている。

一方、自分も譲歩し、相手にも譲歩を求める第二次説得テクニックには駆引き、妥協がある。





★基本説得テクニックの特質と留意点

●「感情」―――新たな価値を生み出すテクニック

交渉に有益な第一次説得テクニックの中でも、「感情テクニック」が効果を発揮できる状況においては、他のテクニックに勝る。

「感情」を使うべきかどうかは、その関係性と相手の性格によって判断するものである。


例えば、長年、取引を行っていた業者に取引中止の申し出とともに、最後の納入日を早めてもらいたいというような要求をする交渉の場合、感情的アピールだけでは相手をその気にさせることはできないだろう。

一方、これからお互いに実りがある関係を作っていこうとする新規取引先に、ちょっとした無理を聞いてもらいたい場合なら、感情テクニックが非常に有効である。

「感情」は「感性価値」を作り出すものだ。関係が長期的なものと思われている場合ほど、効果を発揮するのである。



●「論理」――――テクニックのメリットと弱点

「論理テクニック」は、否定不可能な事実を根拠とするものであり、これも感情テクニックと並んで、強力な説得ツールである。

ただし、この論理テクニックでも失敗する場合がある。それは、相手がさらに強い論理的主張をしてきた場合だ。

「論理」と「論理」がぶつかった場合、より説得力があるほうが有利である。

その場合の説得力は、その論理的主張の強さだけでなく、力関係への配慮など、結局、感情的な要因の影響が関係してくるのである。




●「威嚇」――――テクニックの取扱注意

「威嚇テクニック」は婉曲的でなければならない。

ストレートな威嚇を使うと、相手も同じ手を使ってくる可能性が非常に高い。

これがエスカレートすると、信頼関係も壊してしまうことになる。

また、威嚇テクニックを使う場合の、もうひとつの重要なポイントは、実行可能な威嚇以外は使ってはならないということである。

「言ってみただけ」のことが、思いがけず、引っ込みがつかなくなることも有り得る。




●「駆引き」――――テクニックの戦略的技術

自分(自社)にとって重要な条件が金額であるならば、金額だけについて交渉するのは「駆引き」ではなく「妥協」である

駆引きテクニックにおいて重要なことは、自分にとって、比較的、容易に提供できるものを譲歩し、自分が最も重要視する部分については、相手の譲歩を求めることである。

例えば、顧客に「高い」と言われて、いきなり、値引きするのではなく、サービスやおまけをつけるなど、比較的、コストのかからない方法で付加価値を高め、何とか、正価で契約してもらうことが、効果的な「駆引きテクニック」である。

そのためには、あらかじめ、譲歩できるものを多く用意しておくことが重要なポイントである。それでも、手持ちの切り札(交換条件)がなくなってしまった場合は、最後の手段として、相手に提案してもらうという手もある。

例えば、「高い」と言う顧客に対して、金額を下げる代わりに「お値段は下げることができませんが、その他のサービスで、何かご要望がございましたら、考えさせていただきます。」と問い掛けてみるのである。

ここで、相手に考えさせ、提案させることができれば、突破口が見つかる。

顧客の代替条件を受け入れるかどうかはともかく、少なくとも、正価で契約するひとつの方法であることは明らかである。





●「妥協」――――最後の手段

「妥協テクニック」は最後の手段である。

最後であるだけに、結果は取り戻しがきかない。

ここで、安易な妥協を行うと、大きく損をすることもありので、慎重に挑みたい。

金額、納期、支払い条件などについて、どうしても、他の交換条件では話がつかず、お互いに、歩み寄るしかないと判断した場合、どちらが最初に切り出すのか、どの程度、譲歩するかなど、様々な課題がある。


ここでは、まず、「マーカーは自分から置かない」という基本原則を紹介する。最後まで有利な交渉をするのであれば、金額呈示などのマーカーを自分から置かないことである。

(悪い例)

相手が50万円で売りたいものを、自分は40万以下で買いたいとする。

その場合、自分から「40万円以下でどうか?」と言ってみたところで、相手がその金額で手を打つという保証はまったくない。

逆に、弱みをつかまれる。

そこで、「いくらなら、売ってくれるか?」と聞き、まず、相手にマーカーを置かせることがポイントである。

しかし、相手が頑強で、どうしてもマーカーを置かない場合は、ここでも婉曲的な提案方法が有効になる。

「もし、あなたが40万円ならいいよと言ってくれるのなら、私も、譲歩して、40万円で買いましょう。」

まったく同じことを言うように聞こえるが、これは決して、自分だけが譲歩したわけではない。

これにより、相手の同意を確認してから、正式にオファーすることが可能になる。

相手が「NO!」なら、自分も「NO!」であり、交渉を振り出しに戻せばよいのである。




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